①会計の目的は、税務署に申告するため？

　会計の真の目的は申告のためではなく、自分の会社のためです。自分の会社の健康状態を映し出す鏡が、会計の数字なのです。この数字を月々タイムリーに把握し、経営判断に生かす必要があります。

②税理士に会計を頼んでいるのは、経理がわからないから仕方なく？

　税理士を経理処理のみに使うのは実にもったいない話です。経営の話しをして、会社の役に立ってもらいましょう。

③会計を頼んでいても、過去の古い情報であるから、経営の役に立たない？

　過去のものをまとめて会計処理すると、役に立ちません。翌月中に当月の会計を完了し、最新業績を把握（リアルタイム会計）、加えて決算２〜３か月前には決算予測可能（未来会計）をすれば、経営への気づきと打ち手がわかり、会計を経営に生かすことができる。

④会計は税理士に任せているから、自分は特にわからなくてもいい？

　専門的な会計処理は特に必要ありませんが、経営者として会社の数字をみて、会社の状態をわかるようにすべきではないでしょうか。税理士と話しをして、少しずつ会計を理解していきましょう。

⑤会計は面倒だから、一年分まとめて税理士に丸投げしている？

　一年分まとめて処理すると、過去の情報であり、会社の経営には、役に立ちません。この厳しい経済環境の中、経営者としてタイムリーな情報を知ることは重要です。

⑥会社は利益が出て、納税になるが、お金が全然残ってない。なぜなのかと思っている？

　利益増≠お金増。理由はいろいろあるが、例えば、掛けの売上の回収は遅いが、仕入の支払は早いなど。毎月きちんと会計をして、資金の流れを確認する必要があります。

⑦決算をしたら、利益が出て納税になった。こんなことなら節税したかった（節税の情報がほしかった）と思ったことがある？

　 後でまとめて会計をしていれば、おのずと節税チャンスもなくなります。毎月タイムリーに月次決算をしていれば、打ち手もわかり、損益予測、納税予測が可能になります。

⑧会社は赤字なのに、消費税は納税しなければならないらしい。どうしてなのかと思ったことがある？

　 毎月会計処理をきちんとしていれば、決算予測、納税予測ができます。

⑨税理士に申告時に納税は〇〇円といわれるが、どうしてそうなったかの説明を聞きたかったことがある？（儲かっている気がしないから）

　毎月の月次巡回監査により、会社の最新業績をタイムリーに把握していれば、解決します。

⑩会社の経営計画なんて、大変だし、どうせ計画どおりにいかないんだから、特に必要ないと思ってる？

　経営計画という目標を設定することに大きな意義があり、この計画と実績を比較して、現状を把握し、打ち手を考え、経営にタイムリーに生かすことができる。

⑪おおまかに売上高や利益額はわかっていたつもりだが、決算をしたら、自分の予想と違っていた。なぜなのかと思っている？

　単に会計処理するのではなく、月ごとに適切に月次決算をしていけば、決算予測の精度は高くなる。例えば、発生主義処理、毎月概算棚卸高計上、概算減価償却費計上など。　　

⑫会社の売上累計や損益が決算するまでわからない。銀行に今期の予測を聞かれて困ったことがある？

　自分の会社が儲かっているか、前期に比べて現時点でどうか、どの部門が貢献しているかなどをタイムリーに把握しなければ、この厳しい経済環境では生き残ることは難しくなるのではないでしょうか。 毎月の月次巡回監査が重要になります。

⑬税理士に質問したいこともあるが、ほとんど会わないから、聞きずらいし、うまく聞けないと思っている？

　税理士を積極的に活用し、会社経営に生かしていかなければ、もったいないと思います。 

⑭自分の会社は、他の会社と比較したらどうなのか、率直な意見が聞きたいと思ったことがある？

　税理士と会って話しあいましょう。当事務所はＴＫＣ全国会会員事務所ですので、豊富なデータがあります。